こんにちは!管理人です。
先日ソフトバンクでiPhoneを契約したのですが、そのiPhoneに入っていたSIM(以下、本記事ではSIMをUSIMとも表現)をSIMロック解除済みのAndroid One S8に挿入したところデータ通信が通信不能でした。
ワイモバイルから発売されているスマホが同じグループ会社のソフトバンクで使えない?ん???と疑問に思い、Android One S8の仕様を調べてみました。
Android One S8はワイモバイルから発売されているスマホで4G LTEの対応周波数帯はBand 1 / 3 / 8 / 28 / 41 とソフトバンクを使う上での必要な周波数帯はある程度揃っています。
仕様上は使えるはずなのに通信ができないのは何故か調べていると、ソフトバンクにはiPhone専用SIMをはじめ、Androidなど機種ごとにUSIMカードは分別されていることを思い出しました。
今回はソフトバンクのUSIMカードの種類や参考サイトを例に非公開APNを設定してデータ通信・電話が使えるのか試してみたいと思います。
ソフトバンクのUSIMカードの種類
まず、ソフトバンクで購入したiPhoneには、iPhone 14シリーズ用の iPhone 専用 nano USIM カードA(S)、iPhone 6 以降 iPhone 13シリーズまで用のiPhone 専用 nano USIM カードA(C2)、iPhone 5s・iPhone 5c用のiPhone 専用 nano USIM カードA(C)、iPhone 5用のiPhone 専用 nano USIMカード、iPhone 4・iPhone 4s用のiPhone 専用 micro USIMカード、iPhone 3G・iPhone 3GS用のiPhone 専用 USIMカード(通常サイズ)に分別されています。
USIMカードの種類 | 対応するiPhone |
---|---|
iPhone 専用 nano USIM カードA(S) | iPhone 14/14 Plus iPhone 14 Pro/Pro Max |
iPhone 専用 nano USIM カードA(C2) | iPhone SE(第3世代) iPhone 13 / 13 Pro / 13 Pro Max / 13 mini iPhone 12 / 12 Pro / 12 Pro Max / 12 mini iPhone SE(第2世代) iPhone 11 / 11 Pro / 11 Pro Max iPhone X / XR / XS / XS Max iPhone 8 / 8 Plus iPhone 7 / 7 Plus iPhone 6s / 6s Plus iPhone 6 / 6 Plus iPhone SE |
iPhone 専用 nano USIM カードA(C) | iPhone 5s iPhone 5c |
iPhone 専用 nano USIMカード | iPhone 5 |
iPhone 専用 micro USIMカード | iPhone 4 iPhone 4s |
iPhone 専用 USIMカード(通常サイズ) | iPhone 3G iPhone 3GS |
次にAndroidですが、、、Androidは機種別にさらに細かく分別されています。
例えば、Google Pixelシリーズではnano USIMカード、Xperiaシリーズでは機種によりnano USIMカード・NFC nano USIMカード・スマートフォン NFC nano USIMカード(2)と分別されています。さらにAQUOSシリーズでは5GーeUICCnano、nano USIMカード、NFC nano USIMカード、スマートフォン NFC nano USIMカード(2)、シンプルスタイルスマートフォンnanoUSIMカード、スマートフォン NFC nano USIMカード、スマートフォン micro USIMカード、USIMカードと分別されています。
スマートフォンの進化とともに標準SIMカード・microSIMカード・nanoSIMカードとサイズが変更されてきましたので、メーカーから発売されているシリーズの数が多く歴史が長いものほど多種多様なUSIMカードが準備されていると言うことがわかります。
今回の記事ではAndroidのUSIMカードの記載はしませんが、気になる方は参考サイトにソフトバンクのよくあるご質問(FAQ)のページをリンクしますのでご確認ください。
機種ごとのUSIMカードの種類について教えてください。| よくあるご質問(FAQ) | サポート | ソフトバンク
管理人が過去に契約したことのあるスマホのUSIMカードを一部取り出してみましたところ、nano USIM(C2・NFC)・micro USIM・標準USIM(みまもりケータイ等)がありました。


標準USIMについてはみまもりと記載のあるものはみまもりケータイなのはわかりますが、その他のものはずいぶん前のものですので何で契約していたか忘れてしまいました^^;
余談ですが、SIMカードの違いについては次の記事でも紹介しています。SIMの種類やサイズについてわからない方は参考にご覧ください。
非公式APNでiPhone専用SIM(C2)のSIMをAndroidに挿入して検証してみる
プリセットのAPNで通信テスト
上記で記載したように、ソフトバンクで契約するスマホにはスマホ別にUSIMカードが用意されています。
管理人がiPhone 専用 nano USIM カードA(C2)をSIMロック解除済みのAndroid One S8に挿入してみましたが、ソフトバンクのデータ通信を使うことができませんでした。その時に設定されている(プリセットされていた)APNはApplicationという名前のAPNでplus.acs.jp.v6というものでした。

電話はどうだろう?と試してみた結果、電話は受発信できました。


このAPN(plus.acs.jp.v6)ではデータ通信は使うことができないのですが、iPhone専用USIMをAndroidで使うにはどうも裏技が存在するとか。
非公式APN「jpspir」で通信テスト
その裏技とは「jpspir」というAPNを設定するというもの。jpspirのAPN設定は以下の通りです。
APN | jpspir |
ユーザー名 | sirobit |
パスワード | amstkoi |
MCC | 440 |
MNC | 20 |
認証タイプ | PAP または CHAP |
APNタイプ | default,mms,supl,hipri,dun |
※Android One S8ではAPNタイプにdunを設定して保存しようとすると「携帯通信会社により、タイプdunのAPNの追加は許可されていません」と表示されるため、dunは除いて設定しました。
このAPNを設定して選択したところ、ソフトバンクからSMSの受信しました。通信が設定された様子ですね!

続いて電話の受発信とデータ通信を試してみましたがいずれも利用可能そう。



jpspirのAPN設定については、ガジェット最新情報・レビューサイト「すまほん!!」さんに掲載されているAPNを参考にさせていただきましたが、jpspirで検索すると他にもiPad専用SIMをAndroidで使う情報などが表示されると思います。気にある方は調べてみてください。
ただし、jpspirの設定は非公式のAPNということですので、いつ使えなくなるかはわからないところを念頭において使う必要がありそうだなと思いました。
ソフトバンクはこのUSIM問題の解決に取り組んでいる様子
今回ソフトバンクのUSIMの種類やiPhone専用USIMをAndroidに挿入して非公式APNの設定を行いデータ通信・電話の検証を行ってみましたが、このような制限があるとSIMロック解除しても使えないと思ってしまうではないかと思いました。
管理人も最初使えない?とツイッターで呟きましたが、最近このソフトバンクのUSIM問題の話題があったように思い出して、非公式APN設定をして確認してみたところでした。
SIMカードをそれぞれ適合した機種のもので切り替えしてもらうことも考えられますが、機種変更のためだけにSIMの変更事務手数料が請求されてはお財布にとっても厳しいと思います。
参考サイトに記載したITmedia Mobileの記事ではUSIMについてソフトバンク広報にお問い合わせを行ったとのこと。ソフトバンクはこのUSIMの問題については認識しており、2022年の夏を目処に解決に向かっている様子であることを共有してくれています。その記事にはさらに嬉しいことに一部の既存のSIMでSIMの再発行なしでiPhone⇄Android間の差し替えが可能になるとも記載があります。
長く問題視されていた事象だったのでしょうけど、2022年夏頃を目処に非公式APNを使わなくてもiPhone専用USIMカードをAndroidで使うことができるようになりそうだと期待できます。
- ソフトバンク、iPhoneとAndroidでSIMの流用が可能に 2022年夏をめどに – ITmedia Mobile
- 日本電波行政最大の「怠慢」。SoftBankのiPhone用SIMをAndroidで無理やり使う、驚きの「特殊事情」 – すまほん!!
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